採用からアサインまでの流れを学べる本おすすめ25選|現場の依頼から面談まで工程別に紹介

茶色と灰色の円や長方形を組み合わせた幾何学模様 採用代行・RPO

採用からアサインまでの流れは、案件が決まって人が足りなくなったところから始まります。現場の責任者はまずチャットで人事に「こういう人がほしい」と伝えます。人事はそれを聞き取ってATS(採用管理システム)に募集の情報を登録し、現場が内容を確かめて承認します。承認が出たら、ATSに登録されている人の中から合いそうな人を選んで案件に紐づけ、メールや電話で興味があるかを確かめ、興味があれば面談を組んで案件を説明し、お互いの考えをすり合わせてからアサインします。

この流れは、どこか1か所があいまいなだけで止まります。依頼の書き方が人によって違えば人事は聞き直しが増え、承認する人が決まっていなければ募集は登録されたまま動きません。ATSの中に候補者がいても、評価の記録がばらばらなら誰を案件に紐づければよいか決められません。

ここでは、採用からアサインまでの流れを自社の手順として組み立てるときに学べる本を25冊選びました。人事・採用担当者や現場のリーダーが、依頼の聞き取りから面談までを工程ごとに読み分けられるように並べています。研究者が書いた本、大手企業で人事を率いた人の本、採用の現場で長く働いてきた実務家の本を混ぜています。研究者の本は「なぜその手順にするのか」の根拠に、実務家の本は「明日のヒアリングや面談で何を聞くか」に強いので、両方を読むと手順と根拠がそろいます。トヨタ生産方式やBPMなど業務改善の側から流れを設計し直したい場合は、採用の業務フローを改善する本おすすめ25選も合わせて読めます。

  1. 工程ごとに読む本の早見表
  2. ①流れ全体の地図をつくる6冊
    1. 1. 『図解採用入門』|採用の工程を1冊で見渡す
    2. 2. 『採用学』|「見極める」と「選んでもらう」を分ける
    3. 3. 『人事と採用のセオリー』|成長企業の人事に共通する原理原則
    4. 4. 『人材マネジメント入門』|採用を配置・評価・育成とつなげる
    5. 5. 『人事管理入門』|要員計画から配置転換までの土台
    6. 6. 『図解人材マネジメント入門』|人事の全領域を100項目で押さえる
  3. ②現場の依頼を要件にして承認を通す6冊
    1. 7. 『採用基準』|求める人物像を言葉にする
    2. 8. 『ジョブ型人事制度の教科書』|仕事の中身と要件を書き出す
    3. 9. 『戦略人事のビジョン』|人事が現場の相手役になる
    4. 10. 『NETFLIXの最強人事戦略』|必要なチームを先に描く
    5. 11. 『ワーク・ルールズ!』|採用の判断を1人に任せない
    6. 12. 『日本企業の採用革新』|新しいやり方が社内で続いた理由
  4. ③ATSの人材から候補者を選んで案件に紐づける6冊
    1. 13. 『日本企業のタレントマネジメント』|日本の会社に合う人材の活かし方
    2. 14. 『タレントマネジメント概論』|発掘・共有・配置を仕組みにする
    3. 15. 『人事アセスメント論』|候補者の評価を比べられる形で残す
    4. 16. 『日本の人事を科学する』|選考のデータで判断を確かめる
    5. 17. 『実践ピープルアナリティクス』|人事データを集めて分析する手順
    6. 18. 『ALLIANCE アライアンス』|期間を決めて人と組む
  5. ④メールと電話で興味を確かめる4冊
    1. 19. 『ダイレクトリクルーティングの教科書』|スカウトの文面と手順
    2. 20. 『採用に強い会社は何をしているか』|出会う・見立てる・結ばれる
    3. 21. 『知らない人を採ってはいけない』|社員の紹介で候補者を増やす
    4. 22. 『「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング』|案件の魅力を言葉にする
  6. ⑤面談で案件を説明し、見極めてアサインする3冊
    1. 23. 『採用面接100の法則』|基準づくりから質問まで
    2. 24. 『人を選ぶ技術』|経験の奥にある行動の特徴を見る
    3. 25. 『人と組織のマネジメントバイアス』|判断の思い込みを点検する
  7. よくある質問
    1. 25冊すべてを読む時間がありません。最初の3冊はどれですか?
    2. ATSの設定を決める前に読むべき本はありますか?
    3. 人事と現場の役割分担をもっと詳しく知りたいです
  8. まとめ

工程ごとに読む本の早見表

25冊を、流れの工程に合わせて5つに分けています。いま止まっている工程の本から読むと、その週のうちに手順を1つ変えられます。

工程 この工程で決めること 本の番号
流れ全体 人事と現場の役割分担、工程の順番 1〜6
依頼の聞き取り・ATS登録・承認 依頼で受け取る項目、求める人物像の書き方、承認する人と差し戻しの基準 7〜12
ATS内の候補者選定・紐づけ 候補者情報と評価の記録方法、案件との照らし合わせ方 13〜18
メール・電話での打診 連絡の文面、伝える順番、興味の有無の確かめ方 19〜22
面談・見極め・アサイン 案件の説明の仕方、見極めの質問、判断の偏りの防ぎ方 23〜25

ATSの項目や権限、運用ルールそのものの決め方はATSの活用方法で、工程ごとの数字の追い方は採用KPIの設計方法で詳しく書いています。本で考え方を固め、記事で具体的な設定に落とす使い方ができます。

①流れ全体の地図をつくる6冊

個別の工程を直す前に、採用と配置が会社の中でどうつながっているかをつかむ本です。人事と現場のどちらが何を決めるのかを、ここで言葉にしておきます。

1. 『図解採用入門』|採用の工程を1冊で見渡す

坪谷邦生・秋山紘樹/ディスカヴァー・トゥエンティワン/2025年

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ディスカヴァー・トゥエンティワン
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募集と選考から採用戦略までを、理論と実践を対にした100項目で図解した入門書です。採用担当になったばかりの人だけでなく、事業部と人事の連携がうまくいかないという悩みも扱っています。

見開きごとに1つのテーマが完結しているので、自社の流れを書き出しながら「この工程の考え方はどの項目か」と照らし合わせる読み方が向いています。最初の1冊に迷ったら、この本から始めると全体の地図ができます。

2. 『採用学』|「見極める」と「選んでもらう」を分ける

服部泰宏/新潮選書/2016年

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日本の採用を研究として扱った一般書で、日本の人事部「HRアワード」2016の書籍部門で最優秀賞を受けています。採用には候補者を見極める働きと、候補者に選んでもらう働きの2つがあり、多くの会社が見極めばかりに力を入れているという整理が出発点です。

案件の打診や面談は、会社が候補者を選ぶ場であると同時に、候補者が案件を選ぶ場でもあります。面談で案件の厳しい面まで先に伝えるかどうかを決めるとき、この本の考え方がそのまま使えます。

3. 『人事と採用のセオリー』|成長企業の人事に共通する原理原則

曽和利光/ソシム/2018年

リクルートで人事を担当し、のちに人材研究所を立ち上げた著者が、採用・配置・育成の原理原則を実務の言葉でまとめた本です。理屈だけでなく、現場で起きる判断の迷いに対する答え方が具体的に書かれています。

人事と現場のあいだで「誰が決めるのか」がぶれている会社は、この本を手元に置いて、依頼から承認までの決定権を1つずつ書き出すと整理が進みます。

4. 『人材マネジメント入門』|採用を配置・評価・育成とつなげる

守島基博/日経文庫/2004年(新装版2025年)

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日経BP
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人材マネジメント研究の第一人者として知られる一橋大学名誉教授の入門書で、2025年に新装版が出ました。人を経営の資源としてどう扱うかを、採用、配置、評価、育成のつながりとして説明しています。

採用からアサインまでの流れは、配置の仕組みの入口にあたります。採用だけを切り出して手順を作ると、アサイン後の評価や育成とつながらない記録が増えるので、手順を作る前に一度通して読んでおくと設計の向きがそろいます。

5. 『人事管理入門』|要員計画から配置転換までの土台

今野浩一郎・佐藤博樹/日本経済新聞出版/2020年(第3版、2022年に新装版)

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日経BP 日本経済新聞出版本部
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大学や企業研修で使われる人事管理の標準的な教科書です。社員を格付けする基準が人事管理全体の骨組みを決める、という見方を軸に、要員計画、採用、配置、異動、評価、報酬までを順に説明しています。

現場からの「人がほしい」という依頼を、どの予算や要員計画にもとづいて承認するのかを決めたいときに読むと、承認の基準を個人の感覚ではなく制度の側に置けます。

6. 『図解人材マネジメント入門』|人事の全領域を100項目で押さえる

坪谷邦生/ディスカヴァー・トゥエンティワン/2020年

人事力検定「人材マネジメント入門」の公式テキストとして作られた本で、採用、異動、評価、等級、報酬、人材開発、組織開発までを扱います。各章の終わりに4社の実例が付いていて、同じテーマでも会社によって答えが違うことが分かります。

1の『図解 採用入門』と同じシリーズなので、採用の工程は1、アサイン後の異動や評価は6、と分けて引くと調べものが速くなります。

②現場の依頼を要件にして承認を通す6冊

現場の「こういう人がほしい」を、人事が聞き取ってATSに登録できる要件にし、現場の承認を得るまでの工程です。ここがあいまいだと、後の候補者選びがすべて人の勘に頼ることになります。

7. 『採用基準』|求める人物像を言葉にする

伊賀泰代/ダイヤモンド社/2012年

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ダイヤモンド社
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マッキンゼーで12年間採用マネジャーを務めた著者が、同社が候補者に求めていたのは地頭や論理的思考力よりもリーダーシップだったと書いた本です。HRアワード2013の書籍部門で最優秀賞を受けました。

読みどころは、採用基準が社内で誤解されていく過程の説明です。現場が口にする「優秀な人」が何を指しているのかを聞き取り、ATSに登録できる言葉にする作業の手本になります。

8. 『ジョブ型人事制度の教科書』|仕事の中身と要件を書き出す

柴田彰・加藤守和/日本能率協会マネジメントセンター/2021年

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日本能率協会マネジメントセンター
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組織・人事コンサルティング会社コーン・フェリーのコンサルタントが、仕事の大きさ(職務価値)を軸に等級・評価・報酬を組み立てる方法を説明した本です。職務記述書の作り方と運用の仕方が具体的に書かれています。

ジョブ型の制度を入れるかどうかに関わらず、案件ごとに「担う仕事」「必要な経験」「期間」を書き出す型として使えます。現場の依頼を受けるチャットのテンプレートを作るときに、項目の候補をこの本から拾うと漏れが減ります。

9. 『戦略人事のビジョン』|人事が現場の相手役になる

八木洋介・金井壽宏/光文社新書/2012年

GEやLIXILで人事のトップを務めた八木氏と、組織行動を研究する金井氏の共著です。過去のやり方を続けることを優先する人事から、事業の今に合わせて動く人事への転換を、人事の目的やリーダーの育て方とあわせて論じています。

依頼をチャットで受けて登録するだけの人事から、現場に質問して要件を引き出す人事へ役割を変えたいとき、社内で方針を説明する言葉をこの本から借りられます。

10. 『NETFLIXの最強人事戦略』|必要なチームを先に描く

パティ・マッコード(櫻井祐子訳)/光文社/2018年

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Netflixで最高人事責任者を務め、同社の文化を説明した資料「カルチャーデック」の共同執筆者でもある著者の本です。事業の半年先を考えて必要なチームを描き、採用担当者と現場のマネジャーが組んでその人材を探すやり方を紹介しています。

案件が決まってから慌てて依頼するのではなく、見込み案件の段階で必要な人を現場と人事が話し合っておく、という手順を加えるときの根拠になります。

11. 『ワーク・ルールズ!』|採用の判断を1人に任せない

ラズロ・ボック(鬼澤忍・矢羽野薫訳)/東洋経済新報社/2015年

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東洋経済新報社
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Googleで人事を統括し、社員6,000人から6万人規模への拡大を支えた著者の本です。決められた質問を全員に同じ順で聞く構造化面接や、面接官とは別の人たちが合否を判断する仕組みなど、Googleの採用の進め方が公開されています。

現場の承認や最終判断を、声の大きい1人に左右させないための仕組みを作るときに参考になります。承認者を複数にするか、承認の基準を文書にするかを決める前に読むと、判断材料がそろいます。

12. 『日本企業の採用革新』|新しいやり方が社内で続いた理由

服部泰宏・矢寺顕行/中央経済社/2018年

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中央経済社
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従来とは違う採用のやり方に踏み出した日本企業を、調査と事例で分析した研究書です。新しい手法を選んだ理由、社内の反対の越え方、運用の中で形を変えた点まで追っています。

依頼と承認の手順を変えると、これまでのやり方に慣れた現場から反発が出ます。手順を変えて定着させるまでの道筋を考えるときに読む本です。

③ATSの人材から候補者を選んで案件に紐づける6冊

承認された募集に対して、ATSに登録されている人の中から合いそうな人を選び、案件に紐づける工程です。社内外の人材の情報をどう記録し、どう照らし合わせるかが中心になります。人員の空き状況まで含めて管理したい場合は、リソース管理ツールの選び方もあわせて読んでください。

13. 『日本企業のタレントマネジメント』|日本の会社に合う人材の活かし方

石山恒貴/中央経済社/2020年

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法政大学大学院の石山氏が、欧米で生まれたタレントマネジメントを日本企業でどう運用できるかを調査にもとづいて論じた研究書です。経営行動科学学会の2020年度優秀研究賞を受けています。

人材の情報を集めて適所に配置するという考え方が、日本の人事管理の慣行とどこでぶつかるかが分かります。ATSに溜まった人材を案件に紐づける運用を、社内の慣行に合わせて設計したいときに向いています。

14. 『タレントマネジメント概論』|発掘・共有・配置を仕組みにする

大野順也/ダイヤモンド社/2015年

パソナやトーマツ コンサルティングを経て人事コンサルティング会社を立ち上げた著者が、タレントマネジメントの基本を説明した本です。人材を「発掘」し、その情報を「共有」し、適所に「配置」する流れで整理しています。

ATSの候補者情報を、採用担当だけでなく現場の責任者も見られるようにするかどうかは、運用でよく迷う点です。情報を誰とどこまで共有するかを決めるときの考え方が手に入ります。

15. 『人事アセスメント論』|候補者の評価を比べられる形で残す

二村英幸/ミネルヴァ書房/2005年

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ミネルヴァ書房
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人事アセスメントの事業に長く携わってきた著者が、心理学をもとにした人の評価の理論と技術をまとめた専門書です。適性検査や面接評価が、本当に測りたいものを安定して測れているかという視点で書かれています。

ATSに残す評価が「良さそう」「微妙」のような書き方だと、次の案件で同じ人を見直すときに使えません。評価の項目と段階をどう決めれば後から比べられるかを考える土台になります。

16. 『日本の人事を科学する』|選考のデータで判断を確かめる

大湾秀雄/日本経済新聞出版社/2017年

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人事経済学を専門とする早稲田大学の大湾氏が、人事データを因果推論で分析する方法を説明した本です。採用施策の成否や定着率を上げる施策の効果、面接の評点や適性検査の結果といった、これまで使われにくかったデータの活かし方を扱っています。

ATSに候補者選定と面談の記録が溜まってきたら、どの選び方がアサイン後の成果につながったのかを確かめる段階に進めます。そのときの分析の考え方を、数式に深入りせずに学べます。

17. 『実践ピープルアナリティクス』|人事データを集めて分析する手順

ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会/日本能率協会マネジメントセンター/2023年

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人事データの活用を進める業界団体がまとめた実践書で、データの集め方から量的・質的な分析の進め方までを道具箱のように並べています。

16が「何を確かめるか」の本だとすれば、こちらは「どう集めてどう分析するか」の本です。ATSの登録項目やステータスを決める段階で読んでおくと、半年後に分析しようとして項目が足りない、という事態を避けられます。

18. 『ALLIANCE アライアンス』|期間を決めて人と組む

リード・ホフマン、ベン・カスノーカ、クリス・イェ(篠田真貴子監訳)/ダイヤモンド社/2015年

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LinkedInの共同創業者らが、会社と個人が対等な立場で期間と仕事内容を決めて組む雇用のあり方を提案した本です。会社を家族ではなくスポーツのチームにたとえ、元社員とのつながりを人材のネットワークとして活かす方法も書かれています。

案件ごとに人を集めてアサインする働き方は、この本の考え方に近い形です。案件が終わった人をATSに戻し、次の案件の候補として扱う運用を考えるときに読むと、関係の保ち方の手がかりが得られます。

④メールと電話で興味を確かめる4冊

候補者を案件に紐づけたら、メールや電話で連絡し、興味があるかを確かめます。連絡の文面と順番で返信の数は大きく変わります。

19. 『ダイレクトリクルーティングの教科書』|スカウトの文面と手順

中島大志/扶桑社/2023年

企業が自分から候補者を探して声をかけるスカウト採用を、入門から実践まで解説した本です。候補者の探し方、スカウトの文面、返信が来たあとの面談へのつなぎ方まで順を追って書かれています。

ATSの中の人に案件を打診するのも、社内の人材データベースに対するスカウトと同じ動きです。一斉送信の文面ではなく、その人の経歴のどこを見て声をかけたのかを書く、といった具体的な直し方をそのまま使えます。

20. 『採用に強い会社は何をしているか』|出会う・見立てる・結ばれる

青田努/ダイヤモンド社/2019年

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リクルート出身で採用の実務に長く携わってきた著者が、52の事例から採用の原理原則を読み解いた本です。採用を「出会う」「見立てる」「結ばれる」の3つの段階に分け、求人の書き方、紹介による採用、面接の進め方、内定辞退への対策を扱っています。

打診から面談、承諾までの間で候補者が離れていく会社は、「結ばれる」段階の事例から読むと手を打つ場所が見つかります。

21. 『知らない人を採ってはいけない』|社員の紹介で候補者を増やす

白潟敏朗/KADOKAWA/2019年

社員から知人を紹介してもらうリファラル採用の仕組みを説明した本です。社長や人事だけでなく、「いい人いない?」と聞かれる現場のリーダーも読み手に想定しています。

ATSの中に合う人がいないとき、次に頼れるのは現場のつながりです。現場に紹介を頼むときの頼み方と、紹介された人をATSに登録して打診するまでの流れを作るときに参考になります。

22. 『「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング』|案件の魅力を言葉にする

深澤了/幻冬舎

ブランド構築の考え方を採用に応用するコンサルティング会社の代表が、知名度の低い会社でも欲しい人材を集める方法を書いた本です。自社の魅力を言葉にして、候補者に一貫して伝える手順を説明しています。

打診のメールで「どんな案件か」だけを伝えても、候補者は興味を持つ理由を見つけられません。案件のどこに面白さがあるかを1〜2文で言えるようにする作業に、この本の考え方が使えます。

⑤面談で案件を説明し、見極めてアサインする3冊

興味があると返事をくれた人と面談を組み、案件を説明して考えをすり合わせ、アサインを決める工程です。面談の外部化を考えている場合は、面談・面接代行のページで進め方を紹介しています。

23. 『採用面接100の法則』|基準づくりから質問まで

曽和利光/日本能率協会マネジメントセンター/2022年

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3と同じ著者が、面接の進め方を100の法則にまとめた本です。採用基準の決め方から、質問の組み立て、候補者の気持ちを高める伝え方までを扱っています。

案件説明の面談は、見極めと動機づけを同時に行う場です。どの順番で案件を説明し、どこで候補者の経験を聞くかを決めるときに、法則を1つずつ自社の面談シートに落とせます。

24. 『人を選ぶ技術』|経験の奥にある行動の特徴を見る

小野壮彦/フォレスト出版/2022年

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ヘッドハンティング会社エゴンゼンダーで5,000人を超える経営人材を見てきた著者が、人を見極める方法を書いた本です。人を「経験・知識・スキル」「コンピテンシー」「ポテンシャル」「エネルギーの源泉」の4層でとらえ、面接では意見ではなく実際にあった出来事を聞くよう勧めています。

短い面談で案件に合うかを判断するとき、経歴書に書かれた経験だけで決めずに、似た場面でどう動いた人なのかを聞く質問を用意するのに役立ちます。

25. 『人と組織のマネジメントバイアス』|判断の思い込みを点検する

曽和利光・伊達洋駆/ソシム/2020年

採用の実務家とビジネスリサーチラボ代表の研究者が、人と組織について多くの人が信じている常識を、研究の知見と実際の事例に照らして見直した本です。

候補者選定や最終判断で「前の案件でうまくいった人と似ているから」といった理由が通っていないかを点検するのに使えます。手順を作り終えたあとに読むと、判断の基準に入り込んだ思い込みを見つけやすくなります。

よくある質問

25冊すべてを読む時間がありません。最初の3冊はどれですか?

流れ全体の地図として1の『図解 採用入門』、依頼の聞き取りと要件づくりに7の『採用基準』、打診から面談までに20の『採用に強い会社は何をしているか』の3冊をおすすめします。工程の端から端までを1冊ずつで押さえられます。

ATSの設定を決める前に読むべき本はありますか?

15の『人事アセスメント論』と17の『実践ピープルアナリティクス』です。評価の項目と段階、登録する項目を先に決めておけば、候補者を後から比べたり分析したりできます。設定の具体例はATSの活用方法で紹介しています。

人事と現場の役割分担をもっと詳しく知りたいです

多職種の採用で人事と現場がどこを受け持つかに絞った本は、人事と現場の役割分担がわかる本おすすめ30選にまとめています。工程表や帳票まで書かれた実務書は採用を仕組み化する本おすすめ30選が向いています。

まとめ

案件の依頼からアサインまでの流れは、依頼の項目、承認の基準、候補者情報の記録、打診の文面、面談の進め方の5か所を決めれば回り始めます。最初の1冊は、いま止まっている工程の本を選んでください。依頼の聞き直しが多いなら『採用基準』か『ジョブ型人事制度の教科書』、ATSの中から候補者を選べないなら『人事アセスメント論』、打診の返信が来ないなら『ダイレクトリクルーティングの教科書』、面談後に辞退されるなら『採用面接100の法則』から読むと、手順のどこを直せばよいかが見えてきます。工程の一部を外部の手も借りて回したいときは、採用代行(RPO)の考え方も参考になります。

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現場からの依頼の受け方、ATSへの登録と承認、候補者への打診、面談の進め方まで、どこで流れが止まっているかは会社ごとに違います。いまの手順をうかがえれば、最初に手を入れる工程をご提案します。

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